神田橋條治先生よりご感想いただきました。 〜マンガでわかる認知症〜
2022年10月29日

代表の新刊「マンガでわかる認知症」に、精神療法の達人といわれる精神科医・精神分析家の神田橋條治先生よりご感想いただきました。
更なる“読者目線”で、より的確かつスムーズに多くの方へわかりやすく伝えていく機会となるご助言に、心より感謝申し上げます。
今後も「伝える」情熱を常に進化させ、高齢化社会への貢献に努めます。

<神田橋條治先生より 〜介護とマンガ〜>
 認知症を体験しているその人は、日々の生活で難渋していますが、文字を読み書きすることに困っている部分は少しです。
介護している人となると、文字で困っている部分は皆無です。手立てを求めているので、誰かが現場で手本をして見せて下さると、大助かりです。知恵の伝達です。
それが無い場合は、本を探します。文字です。現場の困りごとを文字に翻訳して、本の中の文字と突き合わせ、本の中の文字を、現場の映像や音声に翻訳して突き合わせなくてはなりません。その作業に熟達している人は少ないので、「良く分からない・ピンとこない」体験となります。
マンガによる指導は、「文字化」の手続きを必要としないので、把握感が濃くなります。登場するコトバも「音声言語」なので「文字言語」の場合の翻訳作業を必要としません。把握に実感があるので、疑問も「実感」の濃いものとなり、専門家への質問も的確になり、問われている専門家も「実感」の伴う助言ができます。
この本の「文字による解説の部分」を更なる映像化にすることが、著者の技術の習練となり、現場での行動を「きめ細か」にするでしょう。