海外の認知症施策紹介 Vol.5
2017年10月28日
執筆者: 太田 一実

世界アルツハイマー月間

9月21日は世界アルツハイマーデーです。そのため、先月は世界アルツハイマー月間として、アルツハイマー病の啓発活動やアルツハイマー研究のための募金活動として、世界各地で様々なイベントが行われました。そのいくつかを紹介します。

オランダでは、認知症の人や介護者を対象として国内の12の美術館で無料のツアーが開催されました。
その他にも音楽は人の脳にポジティブな影響を与えるということでクラシックコンサートが行われたり、認知症の母とその娘との葛藤を描いたミュージカルが上演されたりしました。また、アルツハイマー研究のための資金集めとして、「アルツハイマー靴下」と名付けられた靴下のオンライン販売も9月21日から始められました。
これは、認知症の人々が日常生活の中で感じる混乱をデザインした靴下だそうです。おもしろいアイディアですね。

フランスのパリでは9月21日から24日の4日間にわたって、「アルツハイマービレッジ」というイベントが行われました。これは毎年行われており、今年で5回目になります。認知症の方や介護者だけでなく、認知症やその予防に関心のある方など、どなたでも無料で入場できます。
講演会やワークショップ、介護者のための教育プログラムなどが企画されています。
このイベントの第一の目的は、認知症に関するネガティブなレッテルを取り除き、孤立しがちな認知症の方や介護者がより広いネットワークでコミュニティとつながれるようにすることです。毎年3000~4000人もの人が参加するそうです。

日本でも各地で様々なイベントが開催されました。
そのひとつはライトアップです。
北は秋田から東は鹿児島まで、約30か所でお城やタワー、ランドマークが、認知症のシンボルカラーであるオレンジ色に輝きました。神奈川県でも、横浜・湘南エリアで今年はじめて江の島シーキャンドル、神奈川県庁、大船観音がオレンジ色にライトアップされました。

ところで話は少し変わりますが、日本ではなぜ認知症のシンボルカラーがオレンジ色なのでしょうか。
それは実は果物の柿をイメージしたのだそうです。
江戸時代に作られていた赤絵磁器は柿の色からヒントを得たと言われ、海外に輸出され高い評価を得ました。
ここから、認知症認知症支援の象徴としてのオレンジが日本から世界に広く知れ渡ってほしいという願いが込められているのだそうです。また、オレンジ色は明るさや楽しさが連想されますし、依存や苦痛を和らげるという意味も含まれるため、人々の支え合いを表現した色でもあるそうです。そういったことから、日本では認知症のシンボルカラーに使用されています。

https://www.alzheimer-nederland.nl/wereld-alzheimer-dag-2017
http://www.66millionsdimpatients.org/le-village-alzheimer-sinstalle-a-paris/
http://www.alzheimer.or.jp/?p=11029
https://www.jsgsl.co.jp/blog/soudan/life/2017/02/10/1349/

 

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