認知症は、特別な誰かの出来事ではなく、私たち一人ひとりが向き合う社会のテーマです。
「知る」「理解する」「ともに考える」——その一歩一歩が、支えあう地域の土台をつくります。できなくなることが増えていく不安。けれど、そこにある生活のリズムや人とのつながり。そんな現実に寄り添いながら、「より良く生きる道」を模索する取り組みが、各地で芽吹いています。
2025年10月12日-13日、山形県鶴岡市にて開催される「第4回 全国の集い in 鶴岡」(主催:NPO法人 地域共生を支える医療・介護・市民全国ネットワーク)は、そんな実践や想いが集まる全国規模の対話の場です。
この大会の大きな魅力は、医療・介護の専門職と、地域に暮らす市民が、立場を越えて語り合えること。
一方的に知識を得るのではなく、それぞれの経験やまなざしを持ち寄り、「ともに生きる社会」をかたちづくっていく——そんな対等な関係性の中から、新たな気づきが生まれています。
中でも注目は、シンポジウム8「認知症とともにより良く生きることに向けた各地の取り組み」(10月13日)。
日本認知症予防学会との合同企画として開催されるこのセッションには、各地の第一線で実践を重ねている医療従事者や介護経験者が登壇し、当事者とともに歩む地域の工夫や、現場の声に基づいた支援のかたちが語られます。
また、本セッションに参加することで単位取得も可能となっており、医療・介護職にとっては実践的な学びの場ともなります。
さらに今回は、「認知症の精神療法:なぜ聴くだけでも効果があるのか」(10月12日)と題したスポンサードセミナーも開催されます。
講師の繁田雅弘先生(医療法人社団彰燿会 栄樹庵診療所)は、言葉が失われていく過程においても、“聴く”という行為がどれだけ深い力をもつかを、多くの臨床から語ってくださいます。ケアに関わる方だけでなく、大切な人との向き合い方を考えるすべての方に、そっと届く内容になるでしょう。
認知症に関心がある方も、日常に漠然とした不安を感じている方も、そして「地域で何かできることはないか」と模索している方も。
この全国の集いで交わされる言葉が、誰かの暮らしに寄り添う力となり、あなたのまちの未来を支える小さな一歩になるかもしれません。
全国の集いの詳細および申し込みは、以下の大会サイトからご覧ください。
特定非営利活動法人 地域共生を支える医療・介護・市民全国ネットワーク 第4回全国の集い in 鶴岡 2025>>>