私は、看護師・フットケア指導士として生活習慣病の専門クリニックで勤務しています。みなさまは、フットケア指導士をご存知でしょうか?
もともと、靴を履く文化があった海外では『足病医』という足を専門に診る医師が存在します。一方で、日本では『足病医』は存在しません。そこで、近年増加する糖尿病、透析患者さまの様々なトラブルから足を守るため、一般社団法人日本フットケア・足病医学会が設立されました。学会では「100歳まで笑顔で歩ける足」を目指し、国家資格を有する医療/福祉職者に対して講習会や筆記試験を設け、専門知識と技術を身につけたフットケア指導士を育成しています。
私がこの資格を目指したきっかけは、日常業務を通してみなさまの「足の健康を守り、ご自身の行きたいところへ、ご自身の足を使って行って欲しい」と感じたからです。
今回は、フットケア指導士の立場から、かかとからつま先までの「足」に着目して、健康で歩ける「足」になるための【1.毎日の健康観察】と、【2.筋力アップ運動】を紹介します。
【1.毎日の健康観察 】をしましょう
<足の皮膚の観察ポイント>
1.傷、水疱(みずぶくれ)、かかとのひび割れ、かさつきがないか
2.痛み、むくみ、かゆみはないか
3.赤い、黒っぽい、赤黒いなど、皮膚色の変化がないか
4.かかとやくるぶしの赤みや、やけどがないか
*皮膚の色が黒、または赤黒く、熱感を伴う場合は、感染の可能性があります。
このような時は早めに医療機関を受診してください。
<爪の観察ポイント>
1.色や形が変わっていないか
2.伸びすぎていないか
3.割れ、はがれ、厚み、巻き爪はないか
観察は、毎日行いましょう。ご自身で難しい方は鏡を使用する、またはご家族に依頼しましょう。 爪のお手入れは、「やすり」を使って爪を整えましょう。やすりは、出血を起こす可能性が低く、安全に使えるためお勧めです。やすりの種類は、紙製以外にもガラス製、ステンレス製があります。どちらを使っていただいても大丈夫です。
ご自身で爪のケアが難しい場合は、看護師が「爪切り」をサポートいたします。お気軽にご相談ください。
【2.筋力アップ運動】をしましょう
1.足指じゃんけん
はだしになって、足を前に出して椅子に座ります。左右それぞれの足指でじゃんけんをします。
①グー →足指に力を入れてギュッと曲げます。
②チョキ→親指だけを上に向けます。
③パー →全部の指を広げます。
*10回繰り返しましょう
2.たぐり寄せ運動
イスに座って、床にタオルを敷きましょう。(イメージでも結構です)足指を動かしてタオルをたぐり寄せましょう。最初はやりづらいかもしれませんが、少しずつ繰り返してください。
*左右とも10回繰り返しましょう
3.カーフレイズ
つま先立ちになり、足首を曲げ伸ばし、しましょう。
この運動は、足裏、特にふくらはぎを鍛える運動として有名ですが、足指にも効果があります。
※かねしろ内科クリニック「手軽に!簡単!続けられる運動」より
余裕がある場合は、壁の支えなく行ってください。運動効果がアップします!
上記の運動が余裕をもって行えるようになりましたら、ぜひ、次のステップへ!
外に出て運動をしましょう。運動は、ゆっくりと全身を動かすものがお勧めです。とりわけ、ご自身のペースで行えるウォーキングは有効です。可能であれば、少し息が上がるくらいのペースで、休憩を取り入れながら行ってください。
運動は、続けることが大切です。陽ざしの温もりや季節の風を感じながら、元気に、楽しく、無理なく、続けてください。
東林間 / 鶴間 かねしろ内科クリニック(理事長:金城瑞樹)では、さまざまな取り組みを行っています。ぜひホームページをご覧ください!
*室内でできる「お手軽!簡単!続けられる運動」
https://onl.sc/jWHViJd
*たんぱく質メニューのご紹介「Meat🥩Fish🐟Egg🥚」
https://onl.bz/SQhf3W2