音楽評論家作詞家の湯川れい子さんが「ざいつきげんの音楽鍋」で語ってくれた究極のラブソングベスト5 & 珠玉のメッセージ ♪ 伝説のDJ 在津紀元
2023年10月7日
執筆者: 在津 紀元

「ざいつきげんの音楽鍋」とは1996年4月に全国で31番目に開局したコミュニティFM局「レディオ湘南」で、開局からマイクに向かっている私の番組名である。ラジオを聴きながら育ちラジオから流れてくる様々な音楽に出会ったことから、楽しく聴けなければラジオじゃない!面白い出会いと発見が無ければラジオじゃない!をポリシーに、在津流ラジオ番組を発信している。

「ラジオのDJ」歴は古く、私の趣味である。1983年11月に藤沢市辻堂新町の自宅の仕事部屋に、親子三人のミニFM局「FMつっぱりファミリー局」を開局し町内会放送局遊びを始め13年間に渡って放送回数1000回を達成。これで放送遊びも一区切りと考えていたところ、レディオ湘南開局準備室の関係者から、4月に開局するレディオ湘南にはラジオのDJ経験者がいないので番組を持ってもらえないかとの打診があり、ラジオを通じ広く市民との交流もささやかな社会貢献の一助になればと要請をお受けして今日に至っている。自宅でのミニFMラジオ局遊びが13年で放送回数が1300回。レディオ湘南では開局からだから27年。合計するとラジオのDJ歴40年になる。

〜ざいつきげんの音楽鍋に、湯川れい子さん7回目のゲスト出演〜

湯川さんとは四半世紀を超えた友人としてお付き合い頂いてる。私の人生はもとよりラジオのDJ遊び最大の理解者であり大切な存在と云えよう。これまでに、番組の500回・10周年・900回・1000回・15周年・20周年等番組の節目節目にゲスト出演をして頂いてる。

私の番組の25周年記念に計画していた湯川さんのゲスト出演がコロナ騒動により中止となり残念な思いをしていた。ここにきてやっと完全終息とはいえないけれど、コロナ騒動も落ち着きを取り戻したことで、自粛していた番組へのゲスト出演も4月に自粛解除となったので早速湯川事務所に連絡して音楽鍋出演のスケジュール調整をお願いし5月28日の出演が決まった。
7回目の出演である。レディオ湘南でマイクに向かって27年。自宅でのミニFM放送遊びが13年。したがって今回の出演は、27+13=40周年記念湯川れい子のスペシャルナイト!となったのである。5月28日(1475回)を、湯川れい子Special第一夜「湯川れい子厳選、究極のラブソングべスト5。6月2日(1476回)を、湯川れい子Special第二夜「湯川れい子のちょっといい話」という2週連続の贅沢な音楽鍋の放送となった。

5月28日の番組で湯川さんとおしゃべりをした内容の一部を抜粋したものです
5月28日・湯川れい子Special第一夜の始まりは、
「ビリーホリディの I’m A Fool To Want You~ 恋は愚かと言うけれど」

在津「湯川さん3年越しの出演、遠路ご苦労様です。湯川れい子Special第一夜をよろしく」

湯川「こんばんは!湯川れい子です。お互いに元気で何よりでしたね。在津さんもマイクに向かって長いがけれど、私は音楽を世の中に評論家としてというかラジオのDJとしというか紹介するようになって63年になります。そこで今回は私の63年のキャリアの中で本当に好きな究極のラブソング5曲のCDを在津さんへのお土産として持ってきましたよ」

在津「それはそれは恐縮の行ったり来たりで嬉しいです。早速、湯川さん自らが選曲した究極のラブソングを解説付きで早く聞きたい」

湯川「ジャズに夢中になった私が19歳の頃、一番好きになったのがビリーホリディ。
悲しくも悲惨な人種差別を歌った「奇妙な果実」もありますが、苦労して苦労して育ったビリーですが生まれながらにして素晴らしい心と声の持ち主であるビリーホリディの悲しみの中の究極の恋歌「恋は愚かと言うけれど」を聴いてください」
こんな感じで、湯川さんの解説を交えながら究極のラビソングを聴いていただいた。

・・湯川れい子厳選・究極のソングベスト5・・

♪Billie Holiday~I’m A Fool To Want You ~恋は愚かと言うけれど
♪ John Lennon~Love
♪ Paul McCartney~My Love
♪ Minnie Riperton~ Lovin’ you
♪ Elvis Presley~I’ll Remember You

Billie Holiday~I’m A Fool To Want You ~恋は愚かと言うけれど!から始まった第一夜。湯川さんの解説付きで番組が進み・・

湯川「ところで、在津さんは自分のフユーネラルミュージック決めているの?私は自慢じゃないけれど87歳だから、私のお葬式の時はエルビスプレスリーのアイルィメンバーユーを絶対かけるように決めているの。「私ははあなたの事を永遠に忘れない!どんな時でもわたしをわすれないで」・・・と。究極のラブソング5のラストは「♪エルビスプレスリー~I’ll Remember You」で鍋を閉じましよう」が第一夜のエンディングでした。

6月4日の番組で湯川さんとおしゃべりをした内容の一部を抜粋したものです
6月2日・湯川れい子Special第2夜
湯川れい子のちょっといい話始まりは、
「ハリージェイムスのSleepy Lagoon~午後の入り江」

在津「6月4日。6月始まりの音楽鍋は先週に続いて、湯川れい子Special第二夜という大変贅沢鍋のひと時です。第二夜は、湯川さんお任せのちょっといい話をお願いします」

湯川「今夜はネイティブアメリカンだとストロベリームーンという満月ですね。夕方の6時くらいに宵の明星が輝きは始めると無性にこの曲が聴きたくなるのです。ハリージェイムスのスリーピーラグーン~午後の入り江」が。戦時中私の長兄がこの曲は、お兄ちゃまが作った曲だよと云って防空壕の中で口笛を吹いていたのを聴いていた。終戦後ラジオから流れてきた曲がなんと長兄が口ずさんでいたハリージェイムスのSleepy Lagoon~午後の入り江。この曲は私にとって洋楽に目覚めた大切な曲なんです。ではをお聴きください」

在津「湯川さんにとって心に秘めた大変意味深いハリージェイムスのスリーピーラグーンで第二夜が始まりました。では早速音楽ばなしを聞かせてください」

湯川「今、注目を浴びている日本音楽療法学会は、日野原重明先生が23年前におつくりになって、私も理事をしていますが、音楽というのはどんな風に体にいいのか心にいいか、世界中言葉は通じなくても通じ合うことのできるその音楽の秘密というのをたくさん日野原先生に教えていただましたが、今もこれから先音楽がどれだけ人間の体にいいのか、音楽を身近なものとしてとらえることで、音楽は副作用のないビタミンⅯであり、音楽を日常的にサブリメントとして使ってお互いに仲の良いコミュニティが出来れば素晴らしいことですね。在津流の選曲で発信している音楽鍋もその一翼を担ってくださいね」

在津「心地よいリズムは心臓の鼓動とシンクロするそうですね」とおしゃっていましたね」

湯川「そうです。音楽を聴くことで、その音楽の持つリズムが私たちの心臓の鼓動と同調してその人の一番基本的なリズムの基本となるのです。心地よいリズムのある音楽を聴くとによって、心と神経が整えられ気持ちが安定します。でも、あまり難しい事を考えなくとも、その人にとって心地よいと思う音楽を聴くことが大切ですね」

在津「私の番組で、認知症の理解促進を番組の中に取り組んだり、音楽で回想法を提案したりしています」

湯川「素晴らしいことですね、音爆を聴いて回想することはいいことだけれど、思春期やもっとも多感の時にやその時代時代で聴いて楽しかった音楽に脳が反応します。近年は、若い世代にとっていい音楽に接する機会が少なくなり残念ですね。多感な時ほど「音楽はビタミンⅯ」が大切なんです」

話題は1977年から10年間に渡って開催した伝説のコンサート

「湯川れい子の消しゴムコンサート」に

在津「音楽で心身ともに健康であるも大切ですが、近年は特に地球の健康も心配・・」

湯川「大きな問題ですね。あらゆる生命の母体である美しい地球を悲しませる、様々な無くなって欲しいことを一人一人の意識の消しゴムで消しましょう!をコンセプトに、1997年から10年間にわたって開催した消しゴムコンサート。在津さんには事務局長として10年携わっていただきましたけれど、地球環境をテーマにした先駆けのイベント、大変な思いをしながら10年間続けたことは意義のある事でした。でも、「あらゆる生命の母体である美しい地球を悲しませる、様々なものが無くなって欲しい」この願いは今の時代こそ喫緊の課題です。地球環境にも音楽の力で意識を一つにしたいものですね」

~放送終了後、湯川さん&内門先生とその仲間達で懇親会~

湯川「世界中の人みんなが持っている楽器、それは心臓です。音楽を心臓の鼓動とシンクロして感じる心地良いリズム。心の安定と安らぎ・・音楽のある日常は、まさに平和と自由の証です。私は音楽に導かれて、ここまでやってくることができました。この音楽のある暮らしを守り、次の世代につないでいく今は、それが私の使命だと感じています」

在津「湯川さん!スペシャル第二夜の、ちょっといい話!をありがとうございました」

湯川「まだ少し時間がありそうなのでは、在津さんの素晴らしい選曲。私の大好きな、ルイアームロングの、この素晴らしき世界!を聴きながらが、第二夜の蓋を閉じましょう。私の8回目の出演はお互いの健康次第ですね!」

在津「二週に渡って贅沢な湯川れい子スペシャル。ありがとうございました。」

(文責在津・写真転用禁止)

・・湯川れい子氏・・
音楽評論家・ラジオのDJ・作詞家・作家。
日本の洋楽評論家の重鎮で草分け的存在。
日本音楽療法学会理事他

執筆者プロフィール
在津 紀元 Kigen Zaitsu
1964年東洋大学社会学部卒業と同時にコピーライターとして広告界へ。
マーケティング&クリエイティブ会社を立ち上げマーケティング戦略企画やイベントの企画構成演出を多岐にわたって手がける傍ら、専門学校の常勤講師や大学等で講義や講演、執筆活動などコミュニケーションマルチプレイヤーも70歳で現役を終えた。
現在は、情報発信を続けることで様々な刺激を受けながら雑文の執筆や、忘れたころに依頼される時々の講演や、レディオ湘南で毎週日曜日の『ざいつきげんの音楽鍋』のマイクに向かっている。
ミニFM局時代が13年。レディオ湘南で26年。通算すると地元でマイクに向かって39年。伝説のDJと云われている由縁である。

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